ガラスの事件簿 鏡の事件簿

2mmの薄いミラーで実現した超軽量手鏡が人気です♪

2024/04/10


こんにちは、安藤です。

オリジナルのインテリア雑貨や家具を作る時、デザインと同じくこだわりたいのが「素材」ではないでしょうか。

とくにガラスやミラーは透明度や輝きが肝心。また、硬くて力を入れすぎると割れてしまうことがあるため、加工が難しい。質が高くて丈夫なことはもちろん、サイズや厚みなども柔軟にオーダーできると、作品づくりの幅も広がりますね。

ガラスとミラーの専門店であるコーワでは、こうした作品づくりの素材にもよく利用されています。お客様のオーダーに応じたガラス・ミラーを製作できるから。サイズ、厚み、端の加工など、専門店だからこそできる柔軟な対応に、作家のみなさんも「これがほしかった!」と大満足いただいています。

今回は、ガラスやミラーをコーワでオーダーされ、オンリーワンのものづくりをされているガラスアート作家の加納由弥子さんにインタビュー。「世界に一つしかないものを創りたい」と、こだわりのオーダーガラスやミラーで繊細なアートを生み出しています。とくに薄さわずか2mmのミラーを使ったコンパクトなハンドミラーは大人気です。

さっそく、作品へのこだわりやものづくりへの思いをお聞きしましょう。

お客様インタビューVOL.1
Monarcu-pu(モナルクープ)ガラスアート作家 加納 由弥子(かのう ゆみこ)さん



[プロフィール] 広島県出身。小さい頃から蝶と物づくりに魅せられ、大人になってからステンドガラスの美しさが蝶に似ていると、ガラスアートに興味を持つ。その後、本場の技術を勉強しにイタリアへ渡る。帰国後、大阪にてハンドメイド雑貨「Monarcu-pu(モナルクープ)」をオープン。現在は、主に作品制作、オーダーメイド制作依頼への対応などをしながら、百貨店催事などのイベントにも出品をしている。



ネコロボ
加納さんの作品は下のリンクからも見れるよ!

★Monarcu-pu(モナルクープ)
外部リンク https://monarcu-pu.jp/?cat=29
★インスタグラムで作品を公開中
外部リンク https://www.instagram.com/monarcu_pu_y.kano/

ガラスに魅せられ、イタリアへ



「小さい頃から創作活動が好きで、高校卒業後は、服飾の専門学校へ進みました。アクセサリー作りを学んでいましたが、卒業制作展でステンドガラスを用いた作品を手がけ、それが転機となり、ガラスに魅せられました。

私は幼い頃から昆虫の蝶が大好きで、蝶の持つ華やかさに惹かれていて、ステンドガラスにも同じ魅力を感じたんです。その時は独学でしたが、作品づくりを通じて『もっと技術を極めたい!』と、好奇心が芽生えました。

その時、学生時代の研修旅行を思い出したんですよ。イタリアへ行ったんですが、とても印象が良かった。試しに調べてみると、イタリアのフィレンツェでガラスアートが学べる留学プランがあって、『これだ!』と思い、すぐに申込みました。」

運命のいたずらで、師とモザイクガラスに出会う



「実は留学先では、ラッキーなハプニングに見舞われました。ガラスアートの希望者が私一人だけで、他に生徒がいなかったんです。信じられないようなことですが、クラスメイトが誰もいない状況で、授業が成立しなかった。でも学校側が、ガラス工芸品などを制作している現地の工房に声をかけてくれて、そこで勉強できることになりました。いきなりプロの現場に通うことになり緊張しましたが、技術が間近で見られる環境は、結果的によかったと思います。今でも師と仰ぐ、ガラスアート作家のアンジェラ(Angela Ciccarello)とは、そこで出会いました。」

 



「アンジェラは、本格的なアート作品を手がけていました。発想が斬新で、古いバイクをモザイクガラスで彩ったり、洋服のコートを使ったりと、鑑賞用の作品を多く手がけていました。

日本だと実用性を重視したインテリアなどが定番ですが、イタリアは逆で、日用品よりもアート的な作品が人気です。私はそれまで、ステンドガラスしか知らなかったので、インテリアの発想しかなかった。でもアンジェラと出会って、『ガラスはもっと自由でいいんだ』と、気づかされました。モザイクガラスの繊細さや色の美しさにも惹かれ、そこから『自分も新しいデザインを追求しよう』と、思うようになりましたね。」


廃材を利用したコルクボード。コルクは長さや側面などをカットし、単調さを軽減。モザイクガラスや板ガラスを合わせることで、華やかな雰囲気に♪

多様なガラス素材。その輝きは、無限大

「私は今、異なる素材を組み合わせて作る、モザイクガラスを中心に創作しています。組み合わせ方によって印象が大きく変化し、奥が深いなと実感したためです。最終的にはガラスのパーツをセメントで固めて完成させますが、基本の白色だけではなく、グレーなどにすることで、季節感も演出できます。縁取っているセメントの色が、ガラスの色と合わさり、一体感が現れて美しいんです。見え方や輝き方も含めて、無限の可能性があるような気がします。


コースター。縁取りしている白色は、夏は爽快感を、冬は雪を思わせる。グレーにするとシックな印象になり、秋・冬のイメージになる。

「素材にしているガラスの種類は、豊富ですよ。特に気に入っているのが、七色に輝くガラスです。これは無色の素材で、光の反射や角度によって、色の見え方が変わる点が特長です。とてもやわらかい印象になり、親しみやすさがあります。よくお客様にも、『この素材は何?石ですか?』と聞かれますが、ガラスだと説明すると驚かれて、手にとられると、『きれいね!』と反応してくださいますね。」


制作途中のコースター。土台はコーワの透明ガラスを使用。

「日本のガラスは強度が高く、丈夫なので重宝しています。全体的にグリーンがかった色味のガラスが多いのですが、他の色を邪魔することもなく、やさしい印象になっていると思います。ハンドミラーには、コーワさんにオーダーした2mmの薄さのガラスミラーを利用しています。常に持ち運ぶアイテムのため、超軽量が理想でしたが、叶いましたね。特に人気が高い商品です。」


ハンドミラー。コーワのガラスミラーを使用。カラフルな色合いから淡い色合いまで、ラインナップがそろう。

美しさと実用性、お客様とつくるオンリーワンへの思い

「基本的には世界に1つしかない物を作っているので、個々の制作物への思い入れはありますよ。とにかく一点物なので、長く使ってほしいですね。そのため、実用性を提案することも心がけています。ガラスのポットは、『夏はさわやかに植物を入れ、冬はあたたかみが感じられるよう、LEDランプを入れてください』と、お伝えしています。その使い方を気に入って、複数個、買っていかれる方もいました。」


ガラスのポット。

 

「お客様からは、全身鏡やハンドミラーは毎日見るものだから『ガラスの美しさに癒やされたい』という声をよく聞きます。そのため、個々の素材や組み合わせによって生まれる全体の印象など、美しさを工夫できるように日々向き合っています。なるべく公園や山へ出かけて、自然のなかの色を見ることで色の発想を豊かにしようと意識していますね。制作はプレッシャーもありますが、喜んでいただけた時は達成感も大きいです。

今後はドアやランプシェードなど、大きなインテリアにも挑戦したいです。ガラスの持つ繊細さを表現するだけでなく、『これがあればいいな』という想像力も忘れずに持ち続けたいですね。」


ガラスの端材を利用した全身鏡。鏡の周りは七色のガラスでモザイクに。渋さと淡さがマッチし、独特の輝きを放つ。

柔軟に対応してくれるコーワガラスショップを利用しています

「作品に使用するガラスや鏡をコーワガラスショップで調達しています。」

金額がその場でわかるのがうれしい

「ECサイトにサイズや種類を入力すると、商品代金や発送日が表示されるのがとても気に入っています。その場で注文まで完了できて、到着も早いので、急ぎの場合にもとても助かっています。」

使いやすくて、1回目から迷いませんでした

「最初はインターネットでガラスや鏡のECサイトを探していてコーワさんにたどり着きました。すぐに注文してみましたが、1回目でも画面操作がわかりやすくて迷わずに購入できました。」

やさしいオジサンでした(笑)

「コーワショップのリピーターになってしばらく経ってから会社の場所を確認すると、なんと大阪の吹田市!近いからガラスを受け取りに行きたいと言ってみたら『どうぞー♪』と快諾。行ってみると代表の安藤さんが対応してくれて、注文したガラスを手渡ししてくれました。

安藤さんはやさしくて感じの良いオジサン(笑)で、なんだかホッとしました。他のスタッフの人たちも気さくにあいさつしてくれて、行きやすいな~と安心しました。これからも急ぎの時に直接受け取りに行くかもしれませんので、よろしくお願いします。

コーワさんは、私のリクエストに柔軟に応えてくれるのでとても助かっています。これからも利用させてもらいますね♪」

編集後記

お客様インタビュー担当者
こんにちは!お客様インタビュー担当のひかりんです。

モザイクガラスを中心とした、ハンドメイドの雑貨屋さん「Monarcu-pu(モナルクープ)」を運営しておられる加納様のアトリエで取材をさせていただきました。目の前で見るガラスアート作品は本当に個性的で美しかったです。世界にひとつしかない手づくりのガラスアートの数々が、ご本人の創作意欲と、イタリアで学んだことによる意識の変化から生まれたものだとお聞きしてとても納得しました。

日々、独自のガラスアートの技術を用いて、オンリーワンの作品づくりに取り組んでおられるとのこと。今後、ガラスや鏡を使って、どんな世界を表現していかれるのでしょうか。ますますのご活躍をお祈りしつつ、私たちコーワも精一杯のお手伝いをさせていただきます!

ライター

ひかりん

ひかりん

お客様のレビューやインタビュー記事を担当しています。お客様のお声を聞いて、私たちが販売しているガラスや鏡がさまざまなシーンでお役に立っていると感じた時に、大きなやりがいを感じます。